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【観劇】野田地図 番外公演「THE BEE」

2021年11月、東京芸術劇場 シアターイーストにて。上演時間は75分、チケット代は9000円。

THE BEE | NODA・MAP 番外公演
NODA・MAP 番外公演 『THE BEE』【〈東京公演〉2021年10月24(日)チケット一般発売】【〈大阪公演〉2021年12月5(日)チケット一般発売】
NODA・MAP番外公演『THE BEE』   東京芸術劇場
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キャストを変え、3度目の上演。野田秀樹さんは脚本・演出のみとなり、キャストとしての出演はなし。井戸役を阿部サダヲさん、小古呂の妻役を長澤まさみさん、百百山警部を河内大和さん、小古呂役などを川平慈英さんが演じた。

英語版を含め、日本での初演、再演を観た身としては、おぼろげに残っている記憶から、変化を楽しみつつ観劇。阿部さん演じる井戸は、狂気に突き進んでいくなかで形成される表情が今まで以上に恐ろしさを感じさせた。

長澤さん演じる小古呂の妻役は、これまでの公演で野田さん、秋山菜津子さん、宮沢りえさんが担当。妖艶さでは、公演時の年齢が最も若いであろう長澤さんは少し分が悪いものの、ストリップダンサーという仕事を考えると、彼女の年齢がむしろ近しいのではないかとも感じた。舞台前半での妙な明るさは、これまでのキャストとはまた違う印象だったかもしれない。

河内さんは、これまでは野田地図のアンサンブルキャストとして舞台での活躍は観ていなかったですが、その際に感じていた存在感は本公演でも遺憾なく発揮。あらためて、ご本人が主宰されている舞台に足を運ぼうと思った。

川平さんは本舞台では小古呂以外に、警部から幼児役まで多彩な登場人物を担当。特に警部役のふてぶてしさはなかなかのもの。2007年ではそこまで感じなかったものの、警部がセリフとして発する蔑視的な言葉は、時代変化とともに劇場の空気をすっと引かせるように変化しつつあるのだなと感じた。

ストーリーや演出は大枠ではこれまでとほとんど変わらず。劇中曲も尾藤イサオ&ドーン「剣の舞」が使用されていた。パンフレットには、同曲を収録する「伊集院光選曲 おバ歌謡」の言及もあり一人にやっとしつつ、観劇後の移動で聴きながら帰る。

野田地図次回公演は2022年夏月頃。

作・演出:野田秀樹
出演:阿部サダヲ、長澤まさみ、河内大和、川平慈英

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