4月。劇団アンパサンド「遠巻きに見てる」、映画「教皇選挙」、チーム徒花「月曜日の教師たち」を鑑賞。

演劇(2本)
- 劇団アンパサンド「遠巻きに見てる」
- 公演時間:約70分、三鷹市芸術文化センター 星のホール
- 理不尽な状況に直面したとき、自分は流されるのか、それとも即座に反応してしまうのか——そんな揺らぎが描かれていた。中心となる登場人物は場の空気に飲まれがちで、自分の感情を抑え込むことが多いように見えた。笑いを誘う場面もいくつかあり、多くの観客がそれを楽しみにしている印象。ただ、登場人物の性格や背景がもう少し見えるシーンがあれば、より物語に入り込めた気がする。とはいえ、何度か挟まれる暗転を思い返すと、その間に時間や心理が少しずつ動き、登場人物たちの関係や意思にも変化があったのかもしれない。
- チーム徒花「月曜日の教師たち」
- 公演時間:約1時間50分、ザ・スズナリ
- 学校のどこかにある休憩所に集まるそれぞれ不道徳な一面を持つ教師6人の会話劇。5人の劇作家(岩松 了、桑原裕子、千葉雅子、土田英生、早船 聡)と1人の俳優(荒澤 守)による作品で、作・演出を5人の劇作家陣が共同で担っているのが特徴。不道徳では済まされない教師もいるように思えたけれど、クスリと笑わせられてしまうのは出演者の雰囲気あってこそかもしれない。
映画(4本)
- 教皇選挙
- 上映時間:120分
- 次期ローマ教皇を巡ってシスティーナ礼拝堂で行われる投票を描くミステリー。投票できるのは枢機卿であるため、登場人物の年齢層が高めだが、飽きのこない展開で会話劇として秀逸。ただ、みなほぼ同じ格好をするので欧米系の主要登場人物は事前にWebサイトでプロフィールを確認すれば良かった。
- 機動戦士 Gundam GQuuuuuuX -Beginning-
- 上映時間:81分、IMAXレーザー
- サンライズ✕カラーによる機動戦士ガンダムシリーズの新作。テレビ放送を前に一部話数を再構成した先行上映という体裁なものの、全部劇場版にしても良いのではないかとも。本放送では1話ごとにどう切り出され、その後のストーリーに続くのか楽しみ。
- 劇映画 孤独のグルメ
- 上映時間:110分
- 松重豊が主演のみならず、監督・共同脚本も務めた意欲作。フランス、韓国、日本を舞台にそれぞれでどう腹が減り、何を食べるか気になりつつ足を運んだが、観ているこちら側の腹も無事空かせてくれた。
- ベルサイユのばら
- 上映時間:113分、轟音シアター
- 原作マンガのストーリーもフランス革命の流れも薄っすらとしか知らない身としては、約2時間の上映時間の中にうまくまとめてあると感じた。鑑賞後、マンガを読むにしても、フランス革命をより詳しく知ろうとするにしても、それぞれの知識のインプットとしては良い。
コンテンポラリーダンス(1本)
- イデビアン・クルー「バウンス」
- 公演時間:約60分強、世田谷パブリックシアター
- 数年ぶりのイデビアン・クルー。モノトーン、セピア、カラー、恋模様、歌謡ショー、小気味よい音楽…そして何よりダンサーの身体性の高さ。その場でしか観られない感じることができない。とはいえ、映像作品として観られるようであれば何度も観たいところ。
音楽ライブ(1本)
- リスアニ!LIVE 2025
- 3日目。日本武道館
- 結束バンド目的で知り合いとともに初リスアニ。約4時間近い公演時間はずっと立ちっぱなしなのか不安視しつつ、武道館へ入ったものの、アーティストのパフォーマンス後は座ってアフタートークを聞くタイミングもあり、立ち疲れはなかった。登場アーティストの殆どが知らないまま足を運んだけれど、生で聴く、周囲のファンが盛り上がりということで初見でも十二分に楽しむことができた。
落語(1本)
- 志の輔らくご in PARCO 2025
- 公演時間:約3時間(休憩あり)、PARCO劇場
- 2024年に続きチケットを確保。例年通り、3本の噺(みどりの窓口、神子原米、文七元結)が披露された。創作落語のうち、みどりの窓口は以前からあるようだけれど、インバウンドや窓口減少など現在の状況を反映してアップデートされていた。神子原米はまだ本人もまとまりきっていないような発言をしていた通り、今後ブラッシュアップされる部分もありそう。

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