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ときに近づきすぎる人間関係を感じさせるイデビアン・クルー「ハウリング」:舞台芸術03

イデビアン・クルー「ハウリング」@世田谷パブリックシアター、約70分。201603、3500円。
http://www.idevian.com/ja/index.htm
http://setagaya-pt.jp/performances/20160318idevian.html
イデビアン・クルーハウリング

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結成25周年を迎えたイデビアン・クルーの新作公演

結成25周年を迎えたイデビアン・クルーの新作公演。個人的には2006年に足を運んだ「補欠」から10年ということで感慨深げ。カンパニーデラシネラの藤田桃子氏が客演というのもポイント。

紙袋を持った男性を手始めに、同様に紙袋を持った男性や女性が増えていく。全体的にスーツやドレス、和装としっかりした服装の登場人物が多い中で、徐々に結婚式帰りから自らの結婚への意思、そこからお見合いパーティー、結婚式へと展開していくように見える。

お見合いパーティー、結婚式のパートはコミカルに描かれていて、前者ではお見合いパーティーにありがちな順に席を移動していく“回転寿司”のシーン。やや特徴的な男性とマイペースに相手に占いネタを繰り出す女性と、実際の場にいたら浮いているけど確かにいそうな人々も描かれており、クスリと笑う。

結婚式のパートでは天井から吊るされていた空を描いた輪が降りてきて、テーブルのような役割。藤田桃子演じる新婦が業務用(舞台用?)のリフトから煙とともに降下。なぜか綿帽子に迷彩服という出で立ちで、それぞれのテーブルを回っていく。

最後にはブーケトスならぬ綿帽子トスを行うが…、というあたりでは果たしてこの女性は結婚式までたどり着いたのか、実は妄想の中なのかとも感じた。人間関係はハウリングに近いとすれば、恋人や夫婦関係はときに共鳴しつつも、ハウリングすることもあるとも言えそう。足を運んだイデビアン・クルー公演の中では初の生音でしたが、これもまた新鮮でした。

次回公演は2016年10月下旬。
振付・演出:井手茂太
音楽:大谷能生
出演:斉藤美音子、菅尾なぎさ、中尾留美子、依田朋子、福島彩子、藤田桃子(カンパニーデラシネラ)、小山達也、中村達哉、原田悠、井手茂太

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